長編インタビュー:送金管理

2020年9月2日

ProgressSoftブログ寄稿者

長編インタビュー:送金管理

定期連載中のインタビューシリーズ。今回は当社が提供する送金管理ソリューションについて、ProgressSoftクウェート法人カントリーマネージャーのタウフィーク・ハリリ(Tawfiq Khalili)に語ってもらいました。

ソリューションの開発経緯や今後の幅広い業界への展開など、興味深いインタビューの結果をご紹介します。

  1. 送金管理ソリューション開発のきっかけは?

この10年、世界は大きな進歩を遂げてきました。金融・決済サービス業界、および国際送金に大きな影響を与えるテレコミュニケーションやテクノロジー関連でさまざまなイノベーションが生まれたためです。これらのイノベーションはユーザーに「多様化した、まったく新しい送金チャネルと手段」を提供することに成功し、競争の激しい環境においても着実にビジネスニーズを確保していきました。

送金業界自体も例外ではありません。銀行や金融機関、両替機関が直接利用できる新たな選択肢として、資金をよりスムーズかつ迅速に(しかも安全に)移動できるメカニズムが(それも複数)現れたのです。

マネーグラム、Western Union、Xpress Money、Ripple Netに代表されるこれらの送金サービスは、従来型のSWIFT(国際銀行間通信協会)ネットワークやGPI(グローバル・ペイメント・イノベーション)コンプライアンスなどに加えて、受取人に着金するまでの支払いルートを追跡できる透明性の高いサービスとして市場に広く受け入れられることとなりました。

こうしたイノベーションによって競争レベルが高まったと共に、顧客からの期待や需要も高まることに。その中で重要になるのが送金における金銭的・時間的コストです。今や、お客様はこの点について一切妥協せず、より良いものを求めるようになっています。

  1. 国境を超えたネットワークと無制限に統合可能
  2. ISO 20015、20022、8584といった様々な業界標準をサポート
  3. 複数のカスタマイズされたペイロードの実現
  4. 事前定義された目的地チャネルに応じた、異なる市場インフラをサポート
  5. 金融機関にとってのフレキシビリティを実現
  1. ソリューションのしくみについて教えてください。

ProgressSoftの送金管理システムは、単一のスマートなルーティングエンジンとして機能します。これには、送金に最も適したチャネルを特定するために用いられる、見積依頼や送金実行向けの標準アプリケーションプログラミングインターフェイス(API)が搭載されています。

このソリューションにより、すべての必要なビジネス上およびコンプライアンス上のバリデーションをカバーするエンドツーエンドの送金プロセスが編成されます。機関の取引先の豊富なディレクトリ、ネットワークディレクトリ、取引先のレーティング、定義されたサービス水準合意(SLA)を活用することで、それぞれの送金に対してコストおよび時間的効率の面から最も適した経路、ネットワーク、およびパスを特定します。

また、本ソリューションはSWIFTのStandard Settlement Instruction(SSI)と統合することで、送金ルートを構築する上でのフレキシビリティを実現します。これにより、ルート構築の時間を短縮し、関連費用を削減することが可能となります。

本ソリューションは、外国為替レートのオンライン管理を行うために、機関のノストロ勘定(当方勘定)残高、外貨為替のティッカー、国庫証券を扱う流動性および資金管理システムとも統合しています。これにより、送金者のセグメントや業界、受益国、選択された経路に応じて、減額や特恵税率を特定することもできます。さらに顧客関係管理(CRM)ソリューションとも統合しており、料金や費用、税金、為替レートといった点から、送金時に有効であるマーケティングキャンペーンやプロモーションを特定することもできます。

本ソリューションを導入いただくことで得られるメリットは3つあります。金融機関からエンドユーザーにアピールできるだけでなく、送金業界のサービス品質自体の底上げにもつながると確信しています。

  1. 最小かつ競争力のある送金サービスコスト
  2. 最短の送金ルート
  3. 24時間利用可能な送金サービス
  1. このソリューションによって業界はどのように変化しますか?

本ソリューションは、様々なネットワーク上にある取引先に対して、新たな経路をフレキシブルかつ迅速に追加できるよう設計されています。 このネットワーク上に新たな取引先を追加する場合は、SLA、費用、利用費、利用可能な通貨のリスト、外国為替の扱い方など、送金に必要な情報をまず定義します。こうすることで、ソリューションで採用しているスマートルーティングアルゴリズムが、それぞれの送金リクエストに対して想定される金銭的コストや、受益者に着金するまでの時間的コストの概算などをリアルタイムで確認して様々なオプションを提示できるようになります。

このすべての処理と同時に、取引先の資金の利用可能性や機関の最適な経路といったその他のファクターも考慮されます。ProgressSoftの送金管理は、様々な送金オプションを提示すると同時に、最適なルートを特定し、自動化された24時間利用可能な送金メカニズムをクライアントに提供するこれまでにないソリューションとなっています。

本ソリューションは金融機関のお客様に対して、追加チャネルや経路といった面で取引先データベースを拡張できる新たな機会を提供し、ビジネス上での競争力やクライアントに対するサービスレベルの継続的な改善をお手伝いいたします。

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